超ええかげん批評

ジョーカーの超ええかげん批評のレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.5
不気味で冷酷なジョーカーのバックグラウンドを、終始下級市民の目線で追ったドキュメンタリー映像のようであり、彼の異質さを挙動と表情で表現した役者が見事。
『her』でAI音声相手に純粋な恋愛をした真面目でキモいホアキンフェニックスがここでも見事に怪演しました。
不気味なテーマ曲と時に軽快な音楽が退廃的な街の雰囲気と合わさり、ジョーカーの狂気を増大させている。
2,30年前の作品並のエンドロールの短さでも見てとれるが、決してスケールの大きな映画では無い。しかし小さな舞台と僅かな登場人物でも脚本と演技に全振りした映画がこんなにも見応えがあるとは…。
個人的にはジョーカーのクレバーさを見たかった気もしますが、DC渾身の一作には間違いありません。