千晴

ジョーカーの千晴のレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.1
上映直後に観たけど、暫く書けなかった。悲しい。誰の心にもあるであろう冷たい感情の塊みたいなものを、鑑賞後の自分の中に感じて。
重く、暗く、恥ずかしく、汚いもの。それを酷く美しく描くもんだから、そういうものと解っていても強く引き込まれる。
この作品を観るまでは、笑いというのは幸せの象徴だと思っていた。しかし、作中は笑いで溢れているのにも関わらず、幸せを微塵も感じることができない。
笑いが、恐怖と絶望の象徴となる。それを信仰することに幸せを感じるのであれば、真の意味で笑いは幸せの象徴と言えるかも知れないな。
そして、この作品を観るまでは、ジョーカーは悪の象徴だと思っていた。
しかし、ただの人間だった。
千晴

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