KeigoYoshida

ジョーカーのKeigoYoshidaのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.1
善か、悪か。

物語は視点を変えると大きく変わってくる。

ダークナイトではジョーカーは勧善懲悪の的、サイコヒールそのものだった。
しかし、彼の生い立ち、ストーリーを紐解いてみるとどうだろう。

ゴッサムのスラム街で育ち、母親を支える為に道化師として働く毎日。父親が誰なのかわからないし、挙げ句の果てに信頼していた同僚にも裏切れる始末。

暗く沈んだ毎日、もうアーサーとして生きていくのが嫌になった時、ジョーカーとしての生きがいを見つけ、自分の存在理由を知る。

ジョーカーはもう失うものも守るものもないし、物質的欲求もない。
戦う相手からしたらこれほど怖い相手はいないだろう。

近年主流のCGにあえて頼らず、細かな人物描写に重きを置いた名作。
(アメコミ故にアカデミー賞は難しいとの事だが、はたしてどうだろう...)
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