かねだ

ジョーカーのかねだのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
5.0
記録漏れ。
ジョーカーがそこにいるときだけ、空気が凍てつく。メイクの有無ではない。精神的に彼がそこにいることに戦慄する。ホアキンフェニックスの演技力とそれを支える演出に驚愕する。
ただこれは今作に限った話ではなく、もちろんダークナイトも、そして微妙なテンションのスースクも、ジョーカーがいるときだけ空気が違う。これは本当に驚くべきことで、”ジョーカー”というキャラクターの底知れぬ存在を実感する。いかにジョーカーが愛され、恐れられているかがわかる。
今までのDCと違って本格的な暗さが存在する今作は、真に評価に値するべきである。邪悪な心は突如として現れるものではなく、決して甘い正義にやすやすと靡いたりする事はない。
希望を必死で追い続け、それが心綺楼であったと悟るとき目覚める、悪ではない邪悪をよく体現した素晴らしい映画だったと思う。
かねだ

かねだ