外面

ジョーカーの外面のネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます


良すぎた。あーもう良すぎた。本当に。心震えた、、、。今は毎日の生活が楽しくて病んでないからジョーカーを登場人物として多少距離を持って見れていたけど、多分病んでた中高の時にこれを見てたらジョーカーと自分を重ねてしまっておかしくなっちゃってたかもなあと怖くなった。人生終わってしまうかもしれない。
これを良かったって言ってる私もジョーカーの信者と同義なんだろうな、自分の鬱憤を形にして表してくれるジョーカーに陶酔しててこの映画を評価してるわけだからな、ジョーカーをジョーカーにしてるのはこれを見て良い評価を下してる自分達なんだなあ、、、だからこそ怖い。この映画は見てるこっち側までジョーカーを作る社会の1部にしてしまうんだからな。傍観者も加害者も責任は変わらないよなあ。誰でもジョーカーにもジョーカーを作る社会にもなり得る。
この映画を見て良いって思える人間は多分結構大きめの憎しみを抱いて燻ってた人間だろうな、何を隠そう私がそうなのでジョーカーの気持ちが痛いほどわかるシーンめちゃくちゃあった。普通に生活してる中でそういう内面の黒い部分をどれくらい感じて生きてきたかって隠す部分だから仲良い友達とか家族でも見えないと思うんだけど、それを図る指標になるのかなと思う。まあ大きかれ小さかれ憎しは抱いたことあるだろうけど。これも他と違う自分を特別視したいっていう私の無意識の自己顕示なのかなあ、、。
なんか見終わったあと、一緒に見てた友達が意味わかんなかったとか難しかったって言ってて、ちょっと泣きそうになっちゃった。自分を特別視とかじゃなくて、感想書いてる今猛烈に泣きたくなっている。孤独を感じてる。さっきまで同じテンションで楽しめてた友達ともやっぱり合わないのかって思ってしまって泣きたい。多分こういう黒い部分を出したら受け入れられらないんだろうな共感されないんだろうなって思ったら辛くなってる。変な人とか変わってるとか言われるのかなあ、それって孤独なアーサーと一緒じゃないのかなあ。しんどいな。病んじゃいそう笑
本当に考えさせられる映画だし久しぶりに見ながら言葉が溢れたし自分史上上位にくい込む映画だし心にズドンと来たランキングでは1位では?くらい良かったし全然長さを感じなかったしずっと引き込まれていたけど、だけど、だからこそ?好きな人とかいつも騒いでるだけの友達とかにはこれが好きだって思われたくない。こんな闇をみて共感してるって思われたら厨二病だって敬遠されそう。映画の構造とかじゃなくて共感の面でこの映画を推している人、怖くない?上でも書いたけど内面の黒さっていつも明るい面を見せてる人には怖くて見せられないから、これを好きって言っちゃったらその黒さまで見透かされそうで言えない、辛いよ。けどドン引きされたくないからなあ。言えない。辛い。けど私の友達の中でもしこの映画を同じ共感の面で推してる人がいたら親友になれそうな気する。
ミッドサマー見た時もそうだったけど大好きな友達とこの気持ちを分け合えないの凄い一緒にいるのに孤立感ある。しょうがないけどさ、感性はいろいろだし育った環境も違うもんね。しょうがない。辛い。
特に共感したのは理不尽な怒られてる時のどんどん言葉が遠くなっていくところ。分かりすぎて辛くなった、不穏な音楽と笑顔で怒りを隠すあの感じ、凄い感じた覚えがあって。うん。あと自動ドア出口専用だとしても反応されないのわかる、しんどくなっちゃうよね(経験者)。辛い時ってマジでどってことないことでも全部ネガティブに捉えてしまうからやばい。


最初とか黄色の文字で出るのいいな、お洒落けど子供にやられたあとの表題はゴシック体で画面を埋め尽くすように出すのいい。けどジ・エンドの字が可愛いフォントでなんかもう、光に包まれながら消えるアーサーにとっては本当の笑顔を取り戻したしハッピーエンドだったのかななんて思ってちょっと泣きそうになった。

不安な音とジャズが交互に来るのおかしくなりそうだった。けどその対比が本当に良かった。ピアノと弦の重低音の高低差による重みね、テンション差が良いので是非映画館で1人で見返したい。シンプルに明るいジャズ楽曲として良すぎた。最初は本当に幸せな時に流れてたジャズがラストで不気味に流れるのほんと天才でしたけどね。

さっきこの映画を構造じゃなくて共感の気持ちで推してるって言ったけど、構造も良かったよもちろん。共感が強すぎて細部まで見れなかったんだけど。
細かいところは考察を読んで深めたいところ沢山あるけど今はとりあえず自分の考えを全部言葉にしてしまいたい、他人の言葉を貰うと全部染まってしまうから。今のままのそのままの気持ちを写したい。最後ブルースだけ殺さなかったのとか、親を殺した犯人とか貧乏ゆすりとか。よく考えたら「ここってどういうこと?」がちょくちょくあるけど本当に共感が強すぎて忘れる(何回言うんだよ)

女の人のとこが妄想だって分かったシーンとか鳥肌もの。
誰にも必要とされないとすこし構ってくれただけでストーキングしちゃうんだよね、この人なら受け入れてくれるって。けどその行為で受け入れなくなるからやっぱり誰にも受け入れられないってなっちゃう。この負のループ……….。けど女の人、受け入れてくれちゃって…とか思ってたけどそれも全部妄想…本当にギリギリの心で生きてたんだなってキツくなった。

あと妄想つながり(?)で話を進めると、これってアーサーの妄想と現実がごっちゃになってて、そこが割と難しくて混乱ポイントだよね。けどラストまで見て考え直すと割と分かるのが考察や感想までで映画って感じがして好きです。

どうしてコメディアンにこだわるんだろう、絶対向いてないよ…と思ったけど、お母さんに笑顔が人を楽しませるって言われてそれだけだったんだろうな。ただそれだけを大切にしてきたんだよね。
お母さんを心配させないように大きく見せる嘘とか、それが薄々気づかれている感じとか

愛をもらってないで育つのキツイよね、パパにも認めて貰えないんだもんね
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