まの

長いお別れのまののレビュー・感想・評価

長いお別れ(2019年製作の映画)
4.1
70歳になる父親が認知症になり、家族で協力しあって一緒に日々を過ごす話。

悲しい話かと思って見始めましたが、決して暗い話ではなく、随所にコミカルな部分があり、クスッと笑えるシーンも結構ありました。
メリーゴーランドのシーン、誕生会のとんがり帽子、おじいちゃんと孫のアイコンタクト・・など、色んなシーンが心に残る作品でした。

二人の娘も父親の認知症に対して悲観的でもドライでも無く、ちゃんと受け入れて前に進んで行き、妻は仏様かと思う程穏やかに夫の認知症と向き合います。
アメリカに住む孫はおじいちゃんは認知症になったけど、決して悲しそうじゃないと思い、最期の時に「生きている限り、生きていて欲しい」と言える本当に人の内面がわかる素敵な人でいい奴だなぁと思いました。
タイトルの意味は最後まで観た人にはわかります。私も観終わって初めてその意味に気づきました。
演技の巧い俳優さん達ばかりで、思った以上の作品でした。
竹内さん、本当に残念です。
まの

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