ペンギン侍

長いお別れのペンギン侍のレビュー・感想・評価

長いお別れ(2019年製作の映画)
3.0
認知症になって、じんわりすべてを忘れていく父を軸に、家族のつながりをさまざまな形から描く映画。お父さん役・山崎努の独壇場だった映画。

ゆっくりと記憶を失っていく認知症を「長いお別れ」と称してるため、時間の流れの演出はスピーディー。東日本大震災のことを絡まってたり、東京オリンピック2020招致が決まったタイミングのことに触れてたり、時間の流れはリアルに近いイメージ。介護のたいへんさ、しっかり描いてる。元教師のお父さんが認知症で万引きしてしまうシーン、現在を認識できなくなって妻にプロポーズしてしまうシーン、胸が痛くなる。松原智恵子のほんわかやわらか母ちゃんが認知症になった夫を支える。妻として寄り添い続ける松原智恵子、でもどこか抜けてる感じのキャラクターだからえげつないつらいかんじには見えなかったのかも。私の祖父認知症なんですが、もっと壮絶。

夫に着いていき海外で暮らす竹内結子。家族のかたちを求めてする、空回り具合も見所。でも、ところどころ現実離れしたストーリーがあって笑ってしまった。夫婦仲悪くて、いきなり三者面談で夫にキス!!とか病室でパソコン開いて認知症父ちゃんとリモート通話するとか、蒼井優が仕事中もめっちゃ携帯さわってるとか。笑 昔の思い出のなかの約束の場所を見出すシーンもあったんだけど、なんかちょっとファンタジーすぎて笑えた。

孫に、痛烈な印象を残してるのと、孫とおじいちゃんの間にふしぎか関係性があるえごきかたはすごくよかった。

若い頃の山崎努、若い頃の松原智恵子、調べてみてください。特に若い松原智恵子、浜辺美波や今田美桜よりかわいい。
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