Sinamon

十二人の死にたい子どもたちのSinamonのレビュー・感想・評価

3.2
それぞれの理由で安楽死を望み、廃病院の密室に集まった12人の少年少女は、そこで死体を見つける。死体が何者で自殺なのか他殺なのか、集まった12人の中に殺人犯がいるのか。やがて、12人の死にたい理由が明らかになっていくというストーリーです


*1番、主催者のサトシ(高杉真宙)
*2番、いじめにあっているケンイチ(渕野右登)
*3番、ゴスロリの女の子のミツエ(古川琴音)
*4番、謎の少女・リョウコ(秋川莉胡)
*5番、病を患っているシンジロウ(新田真剣佑)
*6番、ファザコンのメイコ(黒島結菜)
*7番、頭が良く知性なアンリ(杉咲花)
*8番、吃音で悩むタカヒロ(萩原利久)
*9番、学校の人気者のノブオ(北村匠海)
*10番、不良で親に憎しみを持っているセイゴ(坂東龍汰)
*11番、ギャルのマイ(吉川愛)
*12番、おとなしいユキ(竹内愛紗)
そして、もう1人は眠る死体。

12人の子供達にはそれぞれ死にたい理由があるのですが、重たい理由から何でそんな事でと思う理由があって、死にたい理由が明らかになっていく過程は飽きさせないストーリーとテンポでとても面白かったです。

現代の子供達が直面していそうな「死にたい」を様々に集結させ衝突させた展開は見事でどんどん引き込まれていきました。

13人目の遺体の謎を解明していく中で、12人の子供達の不安や緊張感、心情が変わっていく様子が見事に二時間という映画の中におさまっていました。

謎解きも面白くパズルを組み合わせていくような感じがしてラストにはなるほどとなる映画でした。

これだけの若手俳優さん集めながら、きちんとキャラクターをつけ、社会へ訴え、生への執着をきちんと描いた堤幸彦監督さんは素晴らしいと思いました。

死をあつかった映画なので賛否両論あると思いますが、死にたいと思っている子供達の気持ちが分かるので死を選ぼうとしている若い方に是非観てもらいたいと思う映画でした。
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