つばき

十二人の死にたい子どもたちのつばきのレビュー・感想・評価

4.5
十二人の死にたい子どもたち、というとても衝撃的なタイトルに惹かれて、鑑賞前からどんな作品なのだろうとどきどきしていました。
この作品は、最初に予告などで抱いた作品のイメージがあればあるほど、鑑賞後に心に響くのではないかと思います。

わたしは観ているうちに登場人物たちに共感してしまう部分がいくつかあり、それはきっと誰もが多感な青春時代に一瞬でも感じたことのあるような、はたまた忙しく働いて目まぐるしくなっていく中でふと思うこと、そんな感情を代弁してくれていると感じました。十二人の子どもたちは決して誰一人ぼやけることなく、短い時間の中でしっかりと一人一人丁寧に描かれていました。演じられているキャストさんたちを目当てに鑑賞を考えている方も、そういった意味でも期待を裏切られることはありません。

個人的には杉咲花さんの演技がとてもこの作品にマッチしていてつい目を奪われてしまいました。
BGMも題材にそって緊張感を与えてくれる素敵なものでした。
これからご覧になる方は是非気になるネタバレをぐっとこらえて観てもらえるとより楽しめると思います!
ただわたしの主観ではありますが、映像内ではっきりと明言はしない設定もあったので、公式サイトのプロフィール欄に目を通して、登場人物の人となりをさらっと予習しておくと、登場した際になるほど、と流れに乗れるのかな?

人によって好き嫌いの別れがちなバイオレンス、グロテスクなシーンはほとんどないといえるくらいに軽いものなので、気になるけどタイトルからしてそういったシーンがあるかも…と躊躇してしまう方も安心です。
劇場の大画面で緊張感を感じながらの鑑賞に向いている作品ですので、スクリーンに足を運んで観ることをおすすめいたします!エンドロールも情報が詰まってますので是非最後の最後まで目を離さずに観ていただけるとより鑑賞後のすっきり感が増します!
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