留々家

ムルゲ 王朝の怪物の留々家のネタバレレビュー・内容・結末

ムルゲ 王朝の怪物(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

16世紀、朝鮮。正体不明の怪物「物怪(ムルゲ)」が人々を脅かしていた。朝廷から追放され、隠遁生活を送っていた当代最強の武人が呼び戻され、彼と暮らしていた部下と養女、宮廷の頼りない広報官とともに、ムルゲの調査に当たることになる。どうやらムルゲは、王座を狙う逆臣が流した作り話らしいと睨んだ主人公たちであったが…。

ひょっとして怪獣映画と見せかけて、怪獣は出ないのか…?と心配になったが、ちゃんと怪獣は登場する。
韓国映画で怪獣映画といえば、やはり「グエムル」であり、本作は否応もなく、グエムルから強い影響を受けている。怪獣のサイズ感や身体能力、怪獣のねぐらである地下水路、怪獣が民意の象徴であるという点、父娘の絆、女弓使い…。元となる記録で「物怪」と記されているのだろうが、タイトルの「物怪(ムルゲ)」も「怪物(グエムル)」を想起させる。

ムルゲのアクションが迫力があって良かった。ビジュアルとサイズにおいては、怪獣感は薄いのだが、民衆の恨みを背負っているという点や、有名建築物(光化門)の上で大見えを切るところなんかは怪獣ポイントが高い。
悪役の大臣がムルゲに向かって言う「お前は私の作り出した虚像なのだ」というセリフが印象に残った。
ムルゲの、暴君が作った地下動物園から逃げ出した珍獣が異常成長したものというオリジンも好き。
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