YukiSano

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREYのYukiSanoのレビュー・感想・評価

3.4
バイオレンス女子会。
パリピ女子が、スターな彼氏と別れたとたんに落ちぶれて社会から爪弾きにされたため、自立した女になろうと同じように下位カーストに落とされた女子と組んで派手なパーティーをするというスクールものみたいな話。

ジョーカーなしでは生きられないキャラとしてオマケのセット販売みたいだったハーレー・クインが前作で人気出まくったので、ジョーカーと別れて自立したらどうなるのか?っていう現代的なアプローチの実験映画でもある。

日本で言うとドキンちゃんがバイキンマンから独立して一人立ちするようなものである。もちろんアンパンマン(バットマン)もバイキンマン(ジョーカー)も出てこない。バタコさん達と暴れる正真正銘の女子映画である。

男達の勝手な論理に振り回されてズダボロにされていった立場も年齢も違う女子がチームを結成して男どもを成敗する。かなり痛快な部分もあるのだが、何だか演出が安っぽい所もあり演技も大仰で違和感がないこともない。編集のおかげで気になる前にナレーションと素早いカッティングで気をそらされるから観られるが何かが惜しい。

それもそのはずで、新人監督でアジアンの女子監督キャシー・ヤンの創った作品に難色を示したワーナーブラザーズは、大規模な撮り直しをジョン・ウィックの監督のチャド・スタエルスキに頼んだらしい。結果的に爽快で派手なアクションシーンはあるのだが、違和感は拭えない。キャシーは後に悔しかったと発言している。

何だか劇中で女刑事が男性上司に手柄を盗まれた状況と似てないか?一応、キャシー監督の名前は残っているから、まだマシなのだろうか?

何だか色々と違和感があるけれど、女子キャラ達の活躍は素直に楽しめるし、またこのユニバースで観てみたいと思う。

次は是非、ワンダーウーマンvsハーレー・クインでお願いしゃっす❗
YukiSano

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