調べたら、ドルビーシネマ版の上映はあるものの、ドルビーアトモス版は日本中のどこの映画館でも上映していないらしく、ならIMAXで観る事もないかと思い、4K上映が可能な地元の映画館で本作を鑑賞。地元にはドルビーシネマの映画館はない。
前評判でもあるように確かに『地獄の黙示録』や『2001年宇宙の旅』を彷彿とされるシーンが多々あった。冒頭に映される地球の場面は、『2001年宇宙の旅』の地球にそっくりであり、またブラッド・ピット演じるロイのモノローグが『地獄の黙示録』のウィラード大尉を思わせた。
しかし、この2作品が関連しているとなると、映画ファンなら察しがつくかもしれないが「難解な映画」なのではないかという恐怖感に襲われる事だろう。
実際、難解であり、意図的としか思えないほどの退屈で眠くなるような演出に加え、BGMも眠気を誘い、『惑星ソラリス』の要素さえも含んでいる。ブラッド・ピットとトミー・リー・ジョーンズの関係性もそれに近い。
アクションに期待する映画でもなく、人間の存在についての問いかけがあり、神の存在すらも本作には感じ取れた。白い部屋に誘導されても観客は違和感を感じる事はなかっただろう。
SFアクション映画として、また『オデッセイ』のような陽気なものを期待しない方が良い。個人的な意見ではあるが、人生に何か迷っている人は『アド・アストラ』は何かのいい薬になるのではないかと思う。
最後にドルビーアトモス✖️ドルビービジョン対応作品である。
