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アド・アストラのsakiのネタバレレビュー・内容・結末

アド・アストラ(2019年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

未来想像図としての宇宙その他のifディテール映像としては、シンプルに楽しみました。空間構築の、今との延長線感も。
いきなりの実験生物とかも、緩急の一つとして、さらっと楽しめばいいのかな、とも。

ですが……
父に対して落とし所を見つけなければ進めない息子の葛藤とか宇宙進出を果たしても変わらん人間のいざこざとか身近な日々の大切さとかのテーマ自体は別にいいのですが……ラストにも葛藤が無いと説得力が……
父はともかく、事情はあれど完全に己一人で状況を作り出し手を下してしまった息子は罪が重過ぎて、もう平穏は訪れないのだろうと思ってたので。ハッピーエンドは腑に落ちないです。裁かれないのはギリギリあの軍の結果ありきの判断からしてあり得るかもしれませんが(本当にギリギリ)作品の落とし所として。生き残った者が勝ちというか…人間身勝手にそれっぽく前に進んでしまう生き物ですと言われればそうかもしれないけど。空爆の犠牲が流されてしまうような独善的結果オーライ…?決してアメリカがそれだけだとも思いませんが一面として…?一作品と国とを雑に結びつけるのは宜しく無い、一視点一観点に過ぎないとは思いますが。こんなに詫びれない主人公でいいのか、何処まで自覚的なのか。

私には、自覚が薄そうな作品に映ってしまいました。表面を格好良く仕上げたB級感…。
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