デヒ

優しき罪人のデヒのネタバレレビュー・内容・結末

優しき罪人(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「未体験ゾーンの映画たち2022」で鑑賞した韓国の低予算映画『優しき罪人(韓名:영주、youngju)』
5年前に起きた交通事故によって両親を亡くしたヨンジュと弟ヨンイン。14歳のヨンズは大人になるしかなかった。あまりにも早く大人になってしまったヨンジュ。
ヨンズと二つの家族。家族の形成と失恋。そしてヨンジュの人生の支えの有無。
ただヨンジュは愛を求めていただけだった。愛に満ちた家族を求めていただけだった。ヨンズに他の支えが現れるか?昇る太陽の暖かい光と聞こえてくる鳥の鳴き声によって絶望から目覚めるヨンジュ。橋の欄干を持って嗚咽する。映画はヨンジュの長回しで見せて、終わりを向かう。
ただ、ヨンジュが幸せになってほしい。

「誰かを許すことより許してもらうことが難しい」
無意識の状態だが、耳が聞こえるスンイルのそばで力強い言葉だけ言ってた家族が最後に涙滲んだ言葉を言うことでなんとも言えない胸つらさを感じた。

大体台詞は少なく、行動と小道具で説明する映画。そのため観客の解釈の余地が多い映画である。映画の中の雰囲気と感情を誘導する音楽が多く、ストーリーが進むにつれヨンジュのプロフィールが現れるものの、必要な説明がなくて感情移入するのが難しかった。
私は良い映画を観たと思っているが、好き嫌いがはっきり分かれる映画だと思う。
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