なぜか二回観た。
一度観ただけだとシナリオの穴ばかりが気になったが、妙に後を引く感じが気になってサイコパスを翌日に回してもう一度観た。
で、わかったのだ。このシナリオは予定調和なのに破綻している。
つまりだ、一つ一つのシーンは完璧に予定調和なのだが、そこをつなげるために必要な段取りがすべてすっ飛んでいる。結果、展開がガタガタで序盤は気持ち悪くてしょうがないが、途中からどうでもよくなってくる。常識的な映画の骨格が消え去り、快感すら感じ始める。それが奇妙な味わいを生み出して、後を引くのだ。
だから設定厨のSFヲタにしてみたら、ツッコミどころ満載祭りだし、そういう部分に引っかかる人は駄目だろう。
この映画の正しい鑑賞方法は、屁理屈をすべて忘れてただただ展開の勢いに身を委ねることだ。それが果たして映画と呼べるのかはともかく、そういう映画なのだ。なかなかの問題作といえよう。
で、面白かったかって？うん、面白かったのだ。
