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ジェミニマンのgnspのレビュー・感想・評価

ジェミニマン(2019年製作の映画)
2.5
3D+HFR(120fps)で。

120fpsの映像は、もはや「映画っぽさ」を捨て去るぬるぬるっぷりだった。
「その場にいる」とまでは言わないけど、それと映画の中間地点といったところ。
何れにせよ他の映画で味わったことのないものだったのは間違いない。

この映像を観られる体験と、その設備で映されるウィルvs子ウィルの近接だけでも入場料分の価値あり。
この近接はけっこうぐちゃぐちゃになってたんだけど、HFRならそんな戦闘でも動きを追い切れる。凄さを一番感じたのはこのシーンかな。

あともう1個の見どころであろうバイクチェイスシーンで、しっかりとバイクの「制御の難しさ」を描写していたのが好印象。これもHFRだからこそ映える描写。

終盤のコンビネーション戦闘も、それこそTPSゲームを見ているようでなかなか面白かった。これはもうちょっと尺あっても良かった。
あともうひとつぬるぬるポイントがあったけど、これはさすがに伏せておく。

ストーリーもおっさんワンスアゲイン+親子とは?にそれなりに上手く持っていってた。
ただ絶好の題材なんだからもうちょっと倫理の問題に踏み込んでよかったのではないだろうか。

しかしだ。しかし。
まーーーー会話パートのカット割りが気に入らん。
話し手が移動する度にその人にカメラが変わるのが鬱陶しすぎてたまらん。

これはカメラの問題なんでしょうか。デカブツすぎて手持ちの細かい動きはできない〜みたいな。

こういった会話シーンが気に入らなすぎて、序盤はそれプラスであのぬるぬる映像で「映画っぽさ」が無くなっていたもんだから、
「俺は一体何を見せられているんだ…?」感がめちゃくちゃ強かった。
「ああ、会話がされてるな」って割にはパンパンカットが動くから「実際にここにいる」感が生まれることもない。何を見せたかったんだよ。

あと組織を無駄に混み入りさせすぎなのがあって、「この人いる?」って人がノイズでした。

アジア資本のためにアジア人キャスト入れるぞ!ってときのベネディクト・ウォンの使い勝手の良さに惚れぼれする。

この点数の内訳は2.0が映像、0.5がメアリー・エリザベス・ウィンステッドです。
映像は間違いなく「新たな体験」なので、それ以外に関しては目を瞑ろうな。
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