Elijah

ソン・ランの響きのElijahのレビュー・感想・評価

ソン・ランの響き(2018年製作の映画)
3.5
劇場鑑賞。
“ソン・ラン”が何かも知らず(恥ずかしながら人の名前だと思い込んでいた)、本国版ポスターを見て直感で鑑賞。
どことなく『ブエノスアイレス』(或いは『WEEKEND ウィークエンド』)を思い出すような感覚に。
物語を劇中劇(伝統歌舞劇)と重ね合わす展開に、描かれるその先が想像ついてしまうけれど、一期一会的な運命(それこそ魂の触れ合い)を感じさせる束の間の出逢いにしみじみとさせられる。
停電の中、月明かりの屋上で語り合うリン・フンとユンの2人が印象に残る。
何よりも魅力的だったのはその2人を演じる男優で、特にユン役のリエン・ビン・ファットが放つただならぬ色気に一気に魅了されてしまう。
…なんとも皮肉な因果応報。
クライマックスの“赤い輪”が輪廻転生を思い起こさせたのは気のせいだろうか。
2人の「その先」を見たかった。
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