竹野康治郎

メランコリックの竹野康治郎のレビュー・感想・評価

メランコリック(2018年製作の映画)
3.9
銭湯という馴染みの場所における世界観と、真逆な世界を組み合わせることで摩訶不思議な空間を感じられる作品です。面白かったです。

ラブストーリーあり、バイオレンスあり、社会の厳しさあり、笑いあり、こんな展開ってあるんですか?って思いますが「クセになる」映画でした。

「理由」と「衝動」が非常にうまく織り込まれているなぁと感じました。なぜこの人は東大出身のニート?、なぜこの人が殺されるのか?なぜこの人は平気に人を殺せるのか?、「理由」が明確に提示しない中で物語は展開しつつ、「特別な自分の空間」を誰もが求めて衝動的になってしまう。この理性と本能を不思議な世界観の中で描いており、気づけば引きずり込まれていました。

第二のカメ止めと言われていますが、内容は別物です。低予算とインディーズ映画という意味で使われていることをご認識の上で鑑賞してください。

全員が若いからこその熱量を感じられる作品です。ミニシアターだからこそ感じられることが多い作品です。是非とも劇場へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

頑張れー!和彦!!と応援したくなります。

2019年公開作品 110本目
竹野康治郎

竹野康治郎