SatoshiFujiwara

メランコリックのSatoshiFujiwaraのレビュー・感想・評価

メランコリック(2018年製作の映画)
2.8
そもそもストーリーが破綻している。最終的に田中をぶっ殺せばよいとの話になるが、その直後で「田中を殺してジ・エンドになるなら200年前にやっている」とか言わせて何だかよく分からん感じになっているし(状況が状況だから分かっちゃいながらも止むに止まれず…と解釈できなくはないが)、胸を撃たれた松本が和彦の家に運びこまれてあっという間に回復するわ和彦の両親がまるで訝しがらずに受け入れるわ、挙げ句一緒に食卓を囲んで和やかに団欒、コメディを狙うにせよ唐突感は否めず。大体あんな派手な殺しをしといて警察のケの字も出て来ないのも意図しているんだろうが緩さの要因だろうよ。銭湯であんなことしてんのに鍵すらかかっていないのもなんだかなあ。映画という「作り物」だから非現実的で良い、という意味ではなくて、単に下手。カメラもまずくアクションが繋がっていない箇所があるし、フォーカスがボケている。こういう話を敢えて脱力系的/ダウナーに描いたのが功を奏しているかは疑問。我ながら珍しく否定的な文言が並んだが、まったくつまらんというわけでもない。好きな人は好きかと。
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