smalltalk

メランコリックのsmalltalkのネタバレレビュー・内容・結末

メランコリック(2018年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

サスペンスもの。

主人公がはたらいている銭湯が、実は殺人の現場として使われているという設定が良かった。
 
銭湯は家に風呂があるのが当たり前になっている現代において、日常なんだけど、日常では無い空間だと思う。
 
働いている場所は殺人現場という非日常。

家はラブラブな両親がいる実家住まい、初めて恋人が出来たりするというと日常。

この振り幅がこの映画の醍醐味だった。

考えてみれば銭湯が殺人現場なら、血で汚れても掃除をすれば良いし、遺体もバラバラにしてボイラーで骨まで燃やせば良いしと考えれば良いとこ尽くしの場所だった。

主人役の和彦の茫洋とした少し僻みっぽく世を拗ねている感じも良かった。

また恋人役の百合が美人じゃ無いけど(すみません)、だんだん可愛く見えてきて良かった。

現実でもこういうタイプの娘がもてるんだろうなと思う。

同僚の松本も普段はチャラいチンピラ風で人に優しいが、人を殺す時だけ別人のようにアクションができるギャップも良かった。

恋愛あり、アクションあり、サスペンスあり、コメディ(少しブラック)と盛りだくさんの映画。

ストーリーの展開からして、最後は悲劇と思いきや、ハッピーエンドとなるとは予想外だったが、これも良かった。
 
しかしこのハッピーエンドは「この瞬間が一生続けば良いと思う瞬間ある。この瞬間があればいい。」という最後のセリフ。

このままハッピーエンドで終わらないという主人公の諦めにも感じた。
(人を殺しているのだからねぇ。)
smalltalk

smalltalk