ShinMakita

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王のShinMakitaのレビュー・感想・評価

2.3
タイで逮捕された男、レイ・マンが香港に護送されてきた。臆病なレイは、残虐なドル札偽造団の一員と目されている。香港警察のホー警部補は長いこと偽造団を追っており、そのボスで正体不明の「画家」という男の手掛かりを得るためレイを尋問するのだった。

…レイは以前、売れない画家としてバンクーバーで暮らしていた。同棲相手のユンは、彼より才能があり成功の階段を登り始めていた。そんな時、失意のレイは「画家」と名乗る男にスカウトされ、ユンの元を去り偽造団に加入してしまう。精巧な偽ドルを作るだけで危険は無いと話す「画家」にノセられたレイだったが、後にこの「画家」が口封じのためなら味方も警察も皆殺しにしてしまう凶悪な男であることを知ることになる…


「プロジェクト・グーテンベルク 贋札王」。


以下、プロジェクト・ネタバレベルク。


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久々にスクリーンでチョウ・ユンファを見ました。亜州影帝、健在でした。人懐こい笑顔に秘めた殺し屋の凄み。二丁拳銃のキレもしっかりありました。

正直、俺はそれだけで良いです。

それだけで良いんだけど、犯罪映画としてのディテールがしっかりしている(ように見える)のも楽しかった。原版製作、インクと紙の確保、透かし作りのアイデアなど、偽札完成までのプロセスが良く出来ているんです。リサーチ力高いなぁと感心。そして話題のあの大オチ。有名映画のパクリですけど、映画自体が「贋作」であるというメッセージを込めた確信犯的パクリだと俺は受け取りました。ラスト、ホーがユンの元を訪ねた時の回想で最後のピースがカチッとはまる快感もあり、素晴らしかったと思います。
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