たく

さよなら、退屈なレオニーのたくのレビュー・感想・評価

さよなら、退屈なレオニー(2018年製作の映画)
3.5
思春期特有の不安定な心を抱えた少女の夏休みを描いてて、シーンによって少女にも大人にも見えるレオニーを演ずるカレル・トレンブレイが上手かった。
最近だと「レディ・バード」とか、古くは「なまいきシャルロット」思い出すね。

冒頭からちょっと大げさな弦楽の悲劇的な不協和音がすごく心地いいんだけど、劇中は驚くほど何も起こらない。
最後に父親にまつわるサスペンスがちょっとだけ出てきて、お、これから話が動くのか?と思ったら結局何もない円環構造。
同じ少女の夏休みでもこないだ観た「海獣の子供」とは全く対照的だった。

レオニーがお店で逆ナンするミュージシャンがむさ苦しいんだけど、ギター弾くシーンでおおー上手い!ってなった。楽器を自在に弾きこなすのはやっぱり憧れちゃうよね。

調べたら原題の和訳は「ホタルは消えた」とのことで、ラストシーンでホタルはレオニーの象徴なんだってことを暗示する集団キャッチボールがシュール。
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