Yuri

君は月夜に光り輝くのYuriのレビュー・感想・評価

君は月夜に光り輝く(2019年製作の映画)
3.8
原作未読です。闘病ものは苦手だし、月川さんの普段の学園ものは正直大したことないけど(爆)、彼が描き出す「生と死」には虚を衝かれる力と美しさがあります。そして、その世界に北村匠海はよく似合う。透明な水のようにしなやかでキラキラと輝いています。「キミスイ」と同系統な役柄だけど、月川さんのこの世界観には、北村くんがベストなのだと納得せざるを得ないです。まみずは星とか雪の結晶のような女の子。元気印の代名詞みたいな永野芽郁ちゃんが、まみずをどう演じるのか想像がつかなかったけれど、彼女はきっと感覚で微調整しながら演じられる女優さんで、力強く生きようとするまみずと、17歳で死に向き合う怖さや揺らぎを、見事に体現していました。末恐ろしいです(*^^*) もうこの手の映画で感涙出来る年じゃないのに、「あれ?おかしいな」と、自分でも涙が流れていることに気づかないくらい、自然にボロボロと涙が零れていました(;_;) 台詞が素晴らしくて、もうミッチーパパの台詞だけでもすごく共感出来ます。畳み方が少し韓国映画に近いものがあります。生きることを諦める為に作ったリストが、精一杯生きた証に変わっていく過程が丁寧で、シンプルなストーリーすべてを煌めかせ、閉じ込めた結晶のような作品。日々の澱みが洗い流されます(*^^*)
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