Tyga

第三夫人と髪飾りのTygaのレビュー・感想・評価

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)
3.2
映像としては美しかったが、どう捉えたらいいのかに悩み続けた映画だった。

冒頭から西洋に向けて商品化されたアジアといった装いを感じてしまい(端的に言うと無駄に大自然の中、葉っぱの上で食材を切って巨大な鍋で炒めるショート動画のような)、それでいて話がえげつないので少し批判的に観てしまった。

14歳の第三夫人の大きくなったお腹を見ると、「男の子が産まれますように」という素朴な祈りを見ると胸につまされた。

おそらく、19世紀の歴史を描いた映画というような感覚で見ればよいのだろうけど、こういうマインドセットはまだ世界のどこかで駆動しているから、「前の時代のもの」と切り捨てることはできないよなと思ってしまうし、そこに対して何の批判も加えられていないように感じる。
すべての映画が社会的であるべきとは思わないので、本来ならこれはこれでベトナムの美しい風景とかを楽しむ映画のはず。
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