ジョジー

残された者-北の極地-のジョジーのレビュー・感想・評価

残された者-北の極地-(2018年製作の映画)
4.1
ほとんど台詞がないのに、最初から最後まで目が離せませんでした。のっけから極寒の地に独りぼっちの男がひとり、腕時計のピッピという音に従うように、黙々と一日のルーティンをこなしていきます。
風の音しかない白銀の世界。その美しさも自然の脅威の前には慄きでしかなく… ただ、生きていればこそ感じる、辛さ、寒さ、痛みは現実で、逃避してしまえば待っているものはひとつ。
救助にきてくれたヘリコプターが墜落し、大けがをしてしまった女性乗組員。あんな状況の中でも、一つの命を守るために行動する男の人間愛に癒されたりもして。極限状態の中、人の忍耐、生きること、助けることへの信念に涙しました。
登場人物はほぼふたり、と言ってもほとんどマッツ様の独り芝居。さすがに“北欧の至宝”と呼ばれるだけあって、表情だけでも魅せてくれます。もちろん、極寒の中での撮影は想像するに余りあるし、サバイバルシーンには息を呑みます。思わず「頑張って」と応援したくなるところもありました。
マッツ様が出ずっぱりでファンには堪らない97分ですが、それ以上に感情を揺さぶられる映画でもありました。良かった!

今月はマッツ・ミケルセンの出演作が3本も上映されるので、マッツ祭りをしている方も多いかも? 私も今日はこの映画とウィレム・デフォー主演の『永遠の門 ゴッホの見た未来』の2本観てきました。2005年製作の『アダムズ・アップル』がもう公開されていますが、こちらでは23日から上映です!『しあわせな孤独』をDVD鑑賞してからマッツ様にハマったんですが、最近は少し冷めてました。今もそれ程熱を上げているわけではないけど、祭りできるの楽しいし、やっぱり彼は素晴らしい俳優さんですね。
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