冬

先に愛した人の冬のレビュー・感想・評価

先に愛した人(2018年製作の映画)
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2020.09.02 “谁先爱上他的“

くぅううううう…
滅茶苦茶良い映画を観てしまった……
なんだこの映画…余韻が凄い……

皆それぞれ愛していたんだなぁと感じる
母親の回想と、内縁の夫の回想が
また良いんですよ……

特に内縁の夫の回想が、あぁあ…ってなる。人を愛おしく想うってこんな柔らかいんやなぁと思って観てしまった……
でまた、息子がなんとか内縁の夫を悪い人にしようとするけども、そうでもない気がするっていう自分の中で矛盾していくのが言葉に表しにくい感情となって出てくる強いて言うなら、切なさ…?
(あと、役の話ではないですが、内縁の夫を演じてるロイ・チウさんの目がヤバイ。哀愁が目から溢れ出てくる感じがやばいです)

お母さんも、ちゃんとしてて口うるさいし、絶対好きにはなれへんけど嫌いにもなれへん親っていう感じのお母さん…(差別的発言は頂けへんなぁとは思う)ただ、お母さんにも同情する部分がある…愛した人と結婚をし、その人との間に子どもも出来た。けど、愛した上での結婚ではなかった?周りに普通と認められるための結婚・出産だった?と考えると、もう耐えがたい辛さがあるよな…と………

まぁ不倫は良くはない…
けど、同性愛に対する偏見とか、誰かを生きづらくしてる社会はずっとあって、それに気づいていないだけ…そういう社会がなければ、お父さんはお母さんと結婚してなかったのかなぁと思うし……

私の中でこの作品は、
好きな人と小籠包を食べながら
観たい映画やなぁと思いました。

映画の話ではないので、余談ですが、、
台湾では同性婚が法制化されています。(自分の中のイメージですが)台湾の方々は自分たちで、より良い未来を掴み取ることに臆してない。それが当たり前という姿勢を、学ばないといけないんだなと、身の引き締まる思いです。自分が当事者ではなく困った思いをしてなくても、それは自分たちが“普通に結婚できる”という特権を持っていることの証明にしかならないので、日本でも早く同性婚が法制化されて欲しいと思いますし、当事者でなくても声を上げる必要性があると感じました。
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