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運び屋のseiitaishogunのネタバレレビュー・内容・結末

運び屋(2018年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

前情報なしで見た。どんなクライムサスペンスかと思っていたら、犯罪に手を染める孤独な老人の悲哀の話だった。切ない。
根は善人なのに孤独で帰る場所もなく老い先も短く加えて退役軍人、故に怖いもの無しで大胆に犯罪を犯す。肝の座った陽気な老人が飄々とピンチを躱していく様はお見事だが、知ってか知らずかどんどん悪い方向へ踏み込んでいく危うさが見ていて怖い。
幕切れは正直あっけなかったが、クリント・イーストウッドが本当に弱々しいお爺ちゃんになっていて余計胸に迫る。
老人の話に弱すぎる…。
仕事やお金よりも家族との時間を大切にしろよというメッセージが老人を通すと切実に響く。

余談。作中ではだいぶおじいちゃん感が強いイーストウッドだが、88歳にして前作から僅か1年で新作を出してくるハイペースワークぶりは別の意味で恐ろしい。
(イーストウッドさん本人は仕事以外の時間を大事にできてるんだろうか…という余計なお世話)
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