このレビューはネタバレを含みます
実際の事件、出来事を元にした話ということで興味を持ちました。
ひょんなことから90歳の主人公アールが麻薬カルテルの運び屋になり、次第に信頼されて大量に運ぶようになったため、警察に目をつけられ最終的に捕まる…という簡単なストーリーなのですが、それだけではありません。
彼が生業としてきた農園が潰れてしまったのが運び屋になるきっかけ。
彼はそれまで仕事一筋、家族を顧みることなく過ごしてきました。
そのせいで娘とは12年も口を聞いてもらえず、妻にも呆れられています。
孫の結婚費用も出してやれない…と落ち込んでいたアールに声をかけてきたのがカルテルの人間なのでした。
何度も薬物を運ぶうちに売人やお目付役の幹部の青年とも仲良くなったりして、青年の未来を憂いたり…
カフェで警官と話す時、「家族は何物にも変えがたい、そのほかは二の次でいい」と説教めいた自虐をしたり…
運び屋業をメインにサブストーリーがいくつもある、見所の多い映画かと思います。