法水麟太郎

ロリータの法水麟太郎のレビュー・感想・評価

ロリータ(1997年製作の映画)
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小説の簡易版といったところだ。
ハンバート・ハンバートのロリータに対する病的な考えや、彼独特の分かりにくい遠回しな例や、ひねりの利いた文章が面白い小説であるにも関わらず、それを映画化するのは無理があるというものだ。
しかし、内容を理解するには十分な内容であったし、何よりヒロインであるロリータことドロレス・ヘイズは、よくあのヒロインを演じきっていた。
私の理想のロリータ像はまさにあれである。
冒頭ハンバートがロリータに出会うシーンで、スプリンクラーの水で下着が透けている彼女に私も同様に出会った時、ロリータだと思った。細かいロリータの設定も彼女によくあっていた。
ロリータの部屋の壁に貼ってあるスクラップやロリータの洋服、幼い顔と赤いリップ、女子なら誰でも憧れるであろうロリータであった。
ただ、はじめに小説を読んでこの映画にそれと同じものを期待するのは見当違いであると申し上げたい。