ぎょうざ

蜜蜂と遠雷のぎょうざのレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
4.0
天才たちによる危うげで儚げな世界観が、遠雷の轟く浜辺のシーンで、ユートピアのごとく炸裂していた。
綺麗な森のような深い色合いの音色の映画。

素敵な音楽に触れると泣いてしまう病なので、ずっと泣いていた。
特に、ドビュッシーの『月光』からジャジーな即興連弾に流れるときの雰囲気が最高に美しかった。

そして、オーケストラとのプロコフィエフ。
まーくんは一緒に踊るように弾き、あーちゃんは殴り合うように弾いていた。
どちらも力強く、軽やかで、根底に「ピアノで生きる」という考え方が当たり前に存在しているようだった。
生き方に正解はない。
誰も不正解じゃない。
芸術という主観の塊で成り立つ世界で生まれて死ぬ子どもたちの話。

森崎ウィン、あまりにも自然で役がハマりすぎた。
小説から飛び出してきた?
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