MasahideYoshida

蜜蜂と遠雷のMasahideYoshidaのレビュー・感想・評価

蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)
3.6
2019年公開
監督 : 石川慶
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あるピアノコンクールを舞台に、4人のピアニストが「音楽とは何か」考え向き合うお話。

センスオブワンダーの物語。「天才」とは、自分がなにか、物事や世界に触れたときに感じた電気が走るような心の揺れを、忘れないでいて、信じられる人のことを言うのだと、この映画は描いている気がします。その刹那の電流を思い出せないと、飛び込めない海のように深い底知れない世界を、恐れずに楽しめないのではないかと。こうありたい、こうあるべき、そういう思いとはやっぱり違う、「自ずとこうなってしまう」が、天の才ということかと。

世界の音を思い出してから最後の曲に向かうまでの流れが、いいね。