このレビューはネタバレを含みます
ピアノコンクールを舞台とした4人のピアニスト達の群像劇。
音楽に対する愛がある映画だった。
クラッシックをよく知らないけれど、それでも楽しめた。
原作がすごく良くって、音楽家の葛藤や厳しさ、それと共に音楽への愛情や演奏できること、聴くことの幸せが溢れていた。
当たり前だけど小説の為、音は聴くことができないのだけど、文字から音楽が聴こえてくるようだった。
映画では、あの上下巻の原作をどのようにまとめているか興味があった。
結果、映画化はこれはこれで有りだと思った。
4人のピアニストの個性がよく演じられていた。
その中でも英伝亜夜役の松岡茉優が特に良かった。
元天才ピアニストが再度復活しようとする不安や迷い。
その不安や迷いを少しづつ克服し、演奏することへの歓びがより強くなっていく。
そして最後の完全復活した演奏での爆発的な表現力。
どれも素晴らしかった。
世の中で必ずしも必要では無いけれど、それでも必要とされる音楽。
その理由の一端が解るような映画だった。
もし、時間があれば原作の一読もぜひ!