求めていた完結編ではなかった。
新3部作の完結編。つまらなくはないけれど、前作『炎の王国』のラストシーンから期待した面白さは無かった。
恐竜が世界に解き放たれてしまったことによる混乱を描写した冒頭や、前半の街中での恐竜に追われながらのバイクチェイスなんかは、この映画ならではの映像になっていて、エンタメ的な工夫も盛り沢山で楽しかった。
新しい恐竜の登場や旧シリーズの主人公達の登場は嬉しいし、巨大恐竜同士のど迫力バトルはマンネリ感はあるもののやっぱり興奮してしまう。
良いところは十分あるけれど、中盤くらいからは結局シリーズで何度か見たようなパニックシチュエーションや、どこかの映画で見たような悪の企業から秘密を盗むみたいな展開など、あまりにも新鮮味がなさすぎる。
特に悪役の目的や失敗の流れは何の捻りもなく陳腐。このシリーズですら何回も見たような悪役を今更出してもしょうがないでしょ。
せっかくスケールの大きな展開になったのに、恐竜たちが集まってる所にいってバタバタする恐竜パニック映画に収まってしまったという感じで残念。
冒頭で見せたような恐竜によって混乱してしまった世界をもっと見たかったし、壊れてしまった生態系を何とかしたり、恐竜と上手く共存するために努力する的な方向性の話が見たかった。
