地球を支配するのは人類か恐竜か。
恐竜たちが世界中に放たれてから4年後、人類はいまだ恐竜との安全な共生の道を見出せずにいた。
オーウェンとクレアは山小屋で暮らしながら恐竜の保護活動を続けていたが、匿っている少女メイジー、そしてブルーの子供までもが密猟者によって誘拐されてしまう。
一方ある農場で巨大イナゴが大量発生し、事態は世界的な大飢饉に直面しようとしていた。
それに絡む世界有数のバイオテクノロジー企業であるバイオシン社の目的を探るべく、かつてのレジェンド達が動き出す。
本作をもってジュラシック・シリーズは1作目公開から29年目にしてようやくの大団円となる。
過去最高のスリリングなアクションと大迫力の恐竜たちは必見。
また羽毛の生えた恐竜の登場など最新の学説に基づいてアップデートしている点も良かった。
あとはやはりオリジナルキャストの登場には泣かされる。
映画好きになったきっかけはシリーズ1作目である「ジュラシック・パーク」
特にサム・ニール演じるグラント博士は憧れの存在で、当時の将来の夢は恐竜学者だった。
そんな思い入れ補正のかかった状態でも、やはり気になる所が。
まず内容がタイトル負けしている。
視点がオーウェンやクレア、その周りの人物のみで、原題の「Dominion(支配権)」から連想される壮大さが感じられなかった。
またT-REXをはじめとした巨大恐竜はすでに捕獲された後で、都市部を暴れ回るシーンなどは前作のラストを見れば期待する所だがそれもなく、ブルーやモササウルスといった主役級の活躍も少なめ。
さらに本作の見せ場となる恐竜バトルよりも巨大イナゴのインパクトの方が強いのは恐竜映画として如何なものだろうか。
これなら今回新たに登場したギガノトサウルスを悪役に見立てたシリーズ王道のプロットの方が良かったような気がする。
全体的に消化不良となってしまったが、ジュラシック・シリーズは間違いなく僕の原点だし、今後も大切な作品として記憶に残していくつもりです。