桑原

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者の桑原のレビュー・感想・評価

2.7
2時間半というかなりの長尺。
その時点で嫌な予感はしていたのだが、素人の浅はかな予感を裏切ってくれることはなかった。

2時間近くのんびりした展開で、丁寧に描くというよりは冗長。
キャラが多い故に致し方なさはあるものの、それを差し引いてもメリハリの無い展開は厳しい。

なにより、恐竜が世の中に解き放たれてしまった。という前作の結びと今作の導入は話が進めば進むほど無味無臭なものになっていて、デカくなったイナゴをどうにかする。というよく分からないものを見せられることになる。どうして???

かつ、ただでさえ主要キャラが多いところに、名無しモブでもいいような悪役がちょこまかと出てくる為、序盤はややこしい印象。

恐竜の闇マーケット的なところでようやく暴れ始めるものの、恐竜である意味合いが薄い演出(あれなら建物が崩れてるのとそう変わりない。)ばかりで、生き物としてそこに存在しているリアリティがかなり希薄になっていた。

これはごく個人的な好みでもあるが、軍事利用されるようになった恐竜も面白みが薄いし、恐竜と人間の知恵比べ的な描写がごっそり抜け落ちているような気がする。

ジュラシックシリーズが見せたものに慣れてしまっている節は否めないが、恐竜自体に恐ろしくも美しい、生命としての迫力、畏怖を感じることのない描かれ方も多かった。

あんなラッキーパンチのノリで、ギガノト倒されちゃっても......。


旧キャスト揃い踏みは本当に嬉しいし、キャラクター自体が歳を重ねたような佇まいは嬉しくなる。
それだけに、それそのものが魅力の中心になってしまっているのは、あまりにも旨味にかけてしまうところであった。もったいなーーーい!!
桑原

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