枯葉

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者の枯葉のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

歴代主要人物勢揃いは素直に嬉しいがそのせいで主役が誰なのかそれぞれの存在感が薄れてしまってるのは残念。
それぞれ主役級なのは解るが誰かメインの主役を決めて、他の人は要所で活躍するくらいで良かったのではないかな?
ちょっと詰め込み過ぎちゃって薄くなったなという印象。
途中で助けてくれた黒人女性も助けてくれた動機が命を懸けるにはあまりにも薄かったからあの黒人女性の活躍部分は歴代の主役にさせても良かったように思う。
まぁ年齢的に今までの主役があまり派手なアクションをこなせなくなったからあの黒人女性を用意したのかな・・・?
後、肉食恐竜なのに待てをされると何故か待ってしまう可愛いヴェロキラプトルは今作も健在だが今まではピンチで駆けつける律儀さで主人公との絆の深さを見せてくれていたブルーが今作は主要な舞台が離れていてあまり活躍しないのも残念。
アニマルパニックってある意味理不尽なほど無情に何故この人が喰われないとならなかったの?っていう人が唐突に喰われたりするのが恐怖心をかき立ててくれたりすると思うけど、今作は予想通りに悪人しか喰われないのも何かな・・・と思った。
また批判でもあったのか歴代と較べ悪人の喰われ方も引き裂かれたり噛み砕かれたりといった生々しさが無くて『え?そんなもんで済ますの?』って感じがして残念だった。
序盤の白い服のアジア系の女性の悪役やあのティムクックのような外見の悪役なんてもっと派手に四肢を引き裂かれて血飛沫を上げて喰われるべきじゃないだろうか?
クローンの女の子が誘拐される件についても誘拐されて実験材料にされて殺されるという危機感は全く無く、失敗策のイナゴ撲滅のために協力が必要だったというだけなのもスリルが削がれてしまっている。
イナゴについてはとりあえず悪役を設定する必要があったというのと、クローンの女の子の存在意義を明確化するためだとか、万一続編があった時のためにいざとなれば恐竜達も再び滅せる手段も一応あるよという暗示などいろいろ考えられたがそこはジュラシックシリーズなんだからイナゴではなく恐竜でやって欲しかった。
デカキモいとは言えイナゴでは何とも弱い。
あのイナゴがピラニアのように肉食なら話は別だがそれも無い。
あるのは食料危機という地味さ・・・。
恐竜達との共存は可能だよというテーマだからか全体的に恐竜の恐ろしさがあまり無く、また危機一髪なシーンもほぼ無かったので迫力は薄かった。
また幾ら共存が可能と言いたいにしてもモササウルスがクジラと共に泳いだり、肉食の翼竜とカモが一緒に羽ばたいてたりするラストシーンは違和感以外の何物でもなかった。
・・・とまぁ歴代と較べるとキャストが豪華なこと、歴代の伏線回収があったこと、恐竜に羽毛が生えてる説がさり気なく採用されてたこと以外はかなり劣ると思ったのだが、それでもそもそも現代に恐竜達が生き生きと存在してる映像が夢がありどうしても好きなシリーズということで許せてしまう。
そう言えば、ケツァルコアトルスが自由に空を飛べていた説を採用していたのはやや意外だった。
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