なる

ウエスト・サイド・ストーリーのなるのレビュー・感想・評価

4.6
傑作だと思います。
名作のリメイクとして最高の模範解答が生まれたとさえ思いました。

キャスト陣ですがアントンとマリア、そしてリフのキャスティングが本当に素晴らしいです。アントン役のアンセル・エルゴートの心が押しつぶされそうになる繊細な表情。マリアとリフの圧倒的存在感。特にリフ役のマイクファイストのダンスの魅せ方が秀逸で、ダンスシーンでは彼がクローズアップされていなくても自然と目で追っていました。

悔やまれることに未だ舞台版を観劇したことがないので比較対象が1961年版だけになってしまうのですが、演出や脚本の変更点がどれも物語をスッと入りやすくするものになっていて素晴らしい改善でした。映像も、過去の踏襲と現在の技術のミックスのバランスが程よく、新しさを感じつつもどこか懐かしさもある不思議でダイナミックな迫力のある物でした。

そして何より心を掴まれたのが、ある意味人種の壁を越える一番最後のシーンです。どこまでこの物語は残酷なのか、、、。

前作を見た方はもちろん、見たことない方も存分に楽しめる作品だと思います。(前作は現在U-NEXTとビデオマーケットにて配信されています)
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