つぐみ

ウエスト・サイド・ストーリーのつぐみのレビュー・感想・評価

4.3
まず、オリジナル版をほぼほぼ踏襲していることが嬉しい。
といっても私は映画よりも脈々と上演され続けている舞台版のほうに馴染みがあるので、ミュージカルコンサートで歌われる曲がそのまま聴けることだけで気持ちが上がります。
やっぱり音楽がいいよね…バーンスタインさんありがとう!
ベースにしているロミジュリがそもそも胸糞展開&バッドエンドなので、いたたまれなさというか誰にも感情移入はできない欠点はあるものの、永遠普遍な甘い物語に157分酔いしれました。

長身のトニー(なんとなく松村北斗に似てる)の憂いのある横顔も素敵だけど、アニータ役のキレッキレなダンスが素敵でした。
斬新なカメラワークなのにレトロ感がある映像も、舞台では絶対にできないセットや道路を目いっぱい使ったダンスシーンによって映画ならではの魅力が十分伝わりました。

ミュージカルの古典であり教科書のようなWSS。
舞台の臨場感はその場限りのものだから、こうやって「遺す」ことを続けてくれるのはとても意義があると思います。
でまた50年後ぐらいに、未来のスピルバーグのような巨匠がその時代の最新技術を使ってリメイクし続けてほしいです。
つぐみ

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