カオス

ウエスト・サイド・ストーリーのカオスのレビュー・感想・評価

4.2
御大スピルバーグがなぜ今60年前の古典ミュージカルをリメイクしようと思ったのか?
そこは白人対移民という現代でも続く戦いの構図、復讐からは何も生まれないという愚かさに対するメッセージが強いと思う。
ストーリーは確かに古臭いかもしれない、しかしこのロマンスは普遍的なものでありその愛情劇に久々に映画観てる〜という鑑賞が湧き上がってくる。
ベタというのとはまた違うオリジナルを大事にしつつ鉄板の盛り上がりをみせる展開が最高に気持ちいい。
ヤヌス・カミンスキーの映像も相変わらず素晴らしく陰影を残したクールな画面を基調としながらダンスシーンなどでは一転色鮮やかで迫力に満ちた画面構成に切り替わる。
これはぜひ劇場の大画面で観るべき作品。
名曲の数々と心に刺さる名台詞を吹き替え無しで演じているのも素晴らしい。
古典名作をスピルバーグらしいアレンジでこの時代に楽しめる、こんな贅沢な経験を逃してしまうのはもったいない!
ミュージカル苦手な方でも何も考えず気楽に観られるので一見の価値あり!
創造する映画の原点に立ち返り軽く超えてしまった傑作!
パンフレット高すぎるのだけ不満w
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