けけ

ウエスト・サイド・ストーリーのけけのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

躍動する若者達のエネルギー溢れるダンスと音楽が素晴らしかった、けどストーリー自体は本当にしんどくて涙も出なかった…。大筋は知っていたけどこんなに全員がもれなくつらいなんて。
そもそもあれだけの若いエネルギーがあるから喧嘩やダンスや恋に発散されていて、そのエネルギーが一本道を踏み外すとこうなってしまうのかと、あまりにもバカで悲しい男達の様子が特にきつかった。
でもじゃあどうしたらよかったの?育ちは悪いし、そんな俺たちに社会は冷たいし、どうしたら?としょぼくれる若い男達に少し同情もしてしまう。

アニータが最優秀助演とったのは納得であった。アニータが嘘をついた時、私でもそうするかもと思わせる納得感があったよ。
マリアとトニーのいわゆる運命的な愛には正直共感できなかったけど、アニータの愛は分かったし、アニータが全部ぶっ壊したっていいよこんなの、と思ってたらまさにだったので鳥肌がたった。

決闘の倉庫のシーンの影がクロスするところ美しかった。オープニングや体育館のダンスもそうだけど、全体的に上から見下ろす視点が印象的で、争ったり踊ったりする登場人物達を客観で捉えていることで、小さい世界でこんなことが起こってる悲しみや虚しさが見えるような気がした。
けけ

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