KEIYA

キャッツのKEIYAのレビュー・感想・評価

キャッツ(2019年製作の映画)
2.6
有名舞台キャッツを、映画レミゼのトム・フーパー監督が映画化したミュージカル映画。

言うまでもなく、登場するネコたちのビジュアルは悍しい。人面猫で手足は人間。特に服を着ていない猫は手足の細長さが出てしまいより気持ち悪さが増していた。また、ミュージカルシーンとミュージカルシーンの間に劇シーンが全くなく、常に歌が続いているため疲れるし、歌の内容が聞き取りづらいのでストーリーが捉えにくい。
ジャパンプレミア上映で観たので吹替えだったが、特に吹替え版は、限られた尺と映画キャストのリップに合わせた歌詞・間合いで日本語で歌わなければいけないので語間がめちゃくちゃでより何を言ってるのか聞き取りづらい。
ラストの広場のコンポジットは酷かった。猫のVFXにお金をかけすぎたせいか、クライマックスのシーンで違和感のある背景が目立っていた。また、ジュディデンチのカメラ目線にも違和感。
映画化するべきものとそうでないものがあるということを実感した作品。

この作品に賛辞を送れる人間は、フーパー監督のようにキャッツを溺愛しているか、「可愛い」「泣ける」とストレートに感じられる単純な感性なのだろう。多くの人は、登場人物の奇怪なビジュアルと観客を置き去りにしたまま突っ走るミュージカルシーンに不快感を覚えたと思う。
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