スギノイチ

殺したのは誰だのスギノイチのレビュー・感想・評価

殺したのは誰だ(1957年製作の映画)
3.5
落ちぶれた中年セールスマンが犯罪に手を染めていく。
初期の今村昌平っぽい下層ノワールだが、中平康も意外とこういうのが多い。
戦後復興に落ちぶれたセールスマンたちの描写は新藤兼人の『狼』を思い出したが、なんのことはない。これも新藤兼人脚本か。
息子・小林旭が保険金詐欺の誘惑に乗る件は闇バイトに走るZ世代そのもの。

殿山泰司が事故り、道路にオイルだか血だかが飛び散っている。その車にまとわりつく菅井一郎たち。この画が実に良い。
終盤にもこれが反復される。小品でも「映画を見ている」気分になる。
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    昭和映画好きリーマン。 心に残った映画は詳細レビューでブログに記載。 https://tooms1954.blog.fc2.com/ 4.5~4.9:ベスト級 4.0~4.4:傑作 3.5~3.…

    昭和映画好きリーマン。 心に残った映画は詳細レビューでブログに記載。 https://tooms1954.blog.fc2.com/ 4.5~4.9:ベスト級 4.0~4.4:傑作 3.5~3.9:観た後に残る良作、オススメ 3.0~3.4:水準。退屈はしないが、物足りない 2.0~2.9:鑑賞中は残り時間ばかり気になる 1.5~1.9:つまらない上にムカつく何かがある 1.0:考え方が明確に不快、凄まじく嫌い