中平康&姫田真佐久。脚本は進藤兼人。
群像劇で、やりきれない話だけど、登場人物がいかにストーリーに絡んでくるかという点がよくできていて(説明が難しい)、一見の価値あり。背景には当時の世相や資本主義…
中平と新藤兼人はミスマッチのようだが、中平の起用さで、社会派のような作品にした。詐欺に誘う奴は別にして、悪人がいない。動機は貧しさにあるという新藤兼人の底の浅さを、俳優の熱気で説得力のあるものになっ…
>>続きを読むカメラ動かしまくり凝りまくりの中平&姫田。ちょっとやりすぎで忙しなく思えるのは沢島&坪井との差だな。バキバキにノワールやってる雨中の照り返しは素晴らしいが。
殿山泰司のクラッシュシーンはいくらなんで…
落ちぶれた中年セールスマンが犯罪に手を染めていく。
初期の今村昌平っぽい下層ノワールだが、中平康も意外とこういうのが多い。
戦後復興に落ちぶれたセールスマンたちの描写は新藤兼人の『狼』を思い出したが…
自動車社会になりつつある1950年代後半の時代。車の売買が盛んな中、ディーラー同士のバトル、車がなかなか売れない仲買人が金に困って自動車事故を起こして保険金詐欺をしようとする…。
切なくやり切れない…
解説
「ひかげの娘」の新藤兼人のオリジナルシナリオを「街燈」の中平康が監督し、「ジャズ娘誕生」の姫田真佐久が撮影した。主演は「フランキーの宇宙人」の菅井一郎、「今日のいのち」の山根寿子、「愛ちゃんは…
貧しかった頃の日本を象徴する新藤兼人脚本、中平康監督の傑作。若かりし小林旭の賭けビリヤードの、音をも視覚化する緊迫感を見事に演出。死神の様な西村晃の囁きに誘われ、保険金詐欺のため車を快走させ激突して…
>>続きを読む新藤兼人の脚本に伊福部昭の音楽なのでヤタラ重い。ブラックサバスの曲のようだ。これはモハヤ車に取り憑いた悪霊に人々が翻弄される一家末代迄のホラー映画なのかも知れない。街道感がなんともイエズ中川信夫の地…
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