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THE CROSSING ~香港と大陸をまたぐ少女~のyoshiyoshiのレビュー・感想・評価

3.8
まず映画の内容よりも、比較的最近の香港の景色が見れて嬉しかった。
あの、独特の香港の信号音”カタカタカタ”って音を聞いただけで香港に行った気分になれます。ほんとは週末に休みを足して香港一人旅を決行しようと海外SIMを買っていつでも行けるように準備していたのだけど、昨今の香港情勢やそれに追い打ちかけるようにコロナの問題・・・・・・
いつか昔みたいにふらっと香港に行けるような状況に早く(いろんな意味で)改善することを願っています。
映画の内容については、いくつか主人公の行動のバックグラウンドついていけないところはありましたが、最近の香港の置かれている立場などが垣間見えて面白かったです。
深センに住んでいる女子高生が香港の高校に越境通学しながら、アルバイトで貯めたお金で友達と日本の北海道に旅行に行こうと資金を調達しているうちにiPhoneの密輸に手を染めていくお話です。
深センといえば、私の大好きな小説”深夜特急”にも出てくるのだけど、深センが共産主義の象徴の街として小説には登場しますが(香港の自由との対比として)、その頃の面影などなく、香港と代わり映えしない景色に驚きました。
映画としては主人公がもっと悲惨な状況に陥り可愛そうな状況になればもっと盛り上がる映画になるのでしょうけど、中国の映画のせいなのか、制作側の狙いなのか、以外とあっさり普通の生活に戻ったり、色っぽいシーンもそんなにありません。映画としては盛り上がりにかける部分ありますが十分に楽しめる映画です。
小説の”深夜特急”に香港の女は気が強くて駄目だよって言う船乗りがでてくるのだけど、この映画の女性も確かに皆さん気が強いです。他の香港映画も出てくる女性は皆んな気が強いような気がするのは私だけでしょうか。笑
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