あかっか

スケート・キッチンのあかっかのレビュー・感想・評価

スケート・キッチン(2018年製作の映画)
4.2
風になびく髪

路面を捕える4つのウィール

もっと高く跳べる

きっと、もっと、ずっと、ずっと


2018年辺りで、どうしたことかスケート映画の名作が次々に製作された。この『スケート・キッチン』(ちなみに料理映画ではありません)もその中の1作。派手さはないが心に響く傑作だった。

女性である事の生き辛さを感じ、荒くれ女子スケートグループに属しながら、その中でも居心地の悪さを感じてしまう主人公カミーユ。18歳という大人と子供の狭間で揺れる心の葛藤をリアルに描いている。ただのシスターフッド映画にとどまらない、その一歩先の作品。

好きなものがある。でも、同じ趣味を持ちつつもそのコミュニティやカルチャー自体はあまり好まない、しかしそこに居ないと好きなものにドップリと浸れない。ちょっと無理して、自分を少し偽ってそこに居る。そんな経験、少なからずあると思います。

そのうち慣れてきて、段々と好きになって行く。嫌な部分も含めて、全部ひっくるめて好きになる。その場所が大切で愛おしくなる。

遊び場も、友達も、恋人も。家族も、家も、完璧なんてないのかもしれない。許し、受け入れ、自分も許され、受け入れられて生きていく。

そんな柔らかな日々を描いた素晴らしい作品だと思います。これはもうオススメするしかないです!

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あかっか

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