リーアム・ニーソンが悪いやつらを片っ端から殺していく映画はたくさんあるが、今作はちょっと毛色が違う。まず主人公は品行方正な除雪作業員で、元CIAとか凄腕軍人だったというわけではない。なのでギャングを殴れば自分の手がズタボロになるし、ほぼおじいちゃんなので疲れて喋れなくなったりもする。
息子を組織に殺され、父親がその復讐をするというのはリーアム映画あるあるだが、死んだやつの名前が十字架マークと一緒にいちいち画面に映し出されたり、死体を川に投げ捨てまくったり、先住民のオッサンたちが雪の中でキャッキャしたりと、笑っていいのかよくわからないブラックユーモアに満ちている。登場人物もクセが強すぎる人ばかり。奥さんは出ていったまま終わったし(笑)お兄ちゃんはかっこよかったなあ。
そんな感じでかなりシュール＆バイオレントなので、人を選ぶ作品だが個人的にはかなり楽しめた。ボスの息子がめちゃくちゃ可愛い。主人公に誘拐されたけど、自分からストックホルム症候群って言って甘えるところとかやばかった。変な汗かいた。三つ巴の決戦からのおじいちゃん同士の謎の友情の芽生え、そしてオチもシュールだった。
