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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのHRKNのレビュー・感想・評価

4.0
マーティン・スコセッシの描く圧倒的緊迫感のあるネイティブアメリカンの悲劇的歴史の一幕。簡単に調べたところ、原作は小説だがノンフィクションということで、実話らしい。

今作のテーマは、金と権力の魅惑に駆られた人々とそれに巻き込まれる人々の悲劇であることは勿論、民族の権利やネイティブアメリカンの受けてきた仕打ちといった歴史政治の問題、ひいては天然資源を巡る原産国とアングロサクソン系諸国の問題という現代の問題に至るまでに示唆に富んだものだと思う。

そのただでさえ重いテーマに対して、マーティン・スコセッシがこれまで「ウルフ・オブ・ウォールストリート」で組んだレオナルド・ディカプリオ、「アイリッシュマン」で組んだロバート・デ・ニーロと取り組んだ今作。

テーマから監督、俳優までこれ以上なく好相性の組み合わせでスクリーンから感じる緊張感で、上映時間の長さが全く気にならなかった。
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