かつて白人たちがその土地で何をしたのか。
もたらされたのは繁栄なのか、それとも侵略による支配なのか。
観方によるからこそ、アメリカの人たちが自らの祖先の行動をどう捉えているのか非常に興味深かった。
ディカプリオの演じたキャラクターについては、特に解説がいらないくらい単純で、目の前の利益に飛びついてしまうような愚かな男だった。
恐ろしいのはデニーロの演じた方。
笑顔で原住民へ手を差し伸べながら、裏では着実にすべてを奪う算段を届けている。
用意周到で狡猾、そして金さえあれば何でもできると思っている。
余裕があるうちは謀略で上手いことやってたのに、徐々にあからさまな力技になってボロを出していくのがとても憐れだった。
アメリカと差別といえば黒人と白人の問題が上がることが多いけど、それと同じかそれ以上に古くからある原住民との関係を描いた作品は近年あんまり観ることがなかったから、純粋に学びにもなった。
差別とともにある一族の栄枯盛衰が分かりやすく描かれているのだが、いかんせん3時間20分は長すぎて、かつ日曜昼間から午後という時間帯ということもあって、ちょっと後半辛かった。