そう

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのそうのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

Part1 陰謀
Part2 捜査
Part3 愛と正義

すべてのパートでテイストが違う。陰謀パートは結構暗い気持ちになるし、捜査パートは滑稽。愛のパートはグッとくる。さすがマーティン・スコセッシやなあ。

しかしアーネストはインスリンに混入した薬物の正体を遂に妻に告げなかった。知らなかったのか?いやさすがにそれはないな。そもそもインスリンすら本物か怪しい。

宗教にハマりやすい人ってこんな感じなのかなと想像。きっと根っからの善人なんだと思う。ただ知恵が働かなくて意志が弱い。やはりスコセッシはこうした弱き者を描く。アーネストは極端な例としても、当時オーセージ郡にいた白人たちには「ぐうたら」なところが少なからずあったのだろう。

先住民の妻モーリーが女神のようだった。予告編から目を引いていたので、キャスティングの勝利だろう。

母も姉も妹も暗殺され、子供まで失い、自分も夫に毒物を注射され続けじわじわ衰弱していくという痛ましさ。それでも夫を抱き締めるその心境や如何に。頼れる者が他にいなくなったから?江戸時代の将軍家でも似たようなことがあったとか。食事に少しずつ毒を盛って病死に見せかけて殺す。跡目争いの成れの果て。

言わずと知れた名優たちの演技合戦なので長尺でも見ていられるんですが、生理現象はどうしようもないのでチケット買う前に覚悟はしてください笑

レオナルド・ディカプリオってどんどん崩れてくよな。私生活もかなりのプレイボーイらしいですが、それが仕事に活かされていて凄いですwタイタニックの頃の天使のような美しさがほぼ失われて、今は悪魔に近いのが好き。西村賢太ばりにボコボコに殴られた人間の顔してるもん。

何が言いたいって、やっぱり白人の文化は好かんです。帝国主義的。すべてを支配しようとする。自然すら削り取ってゴルフ場にしちゃう奴らですよ。金になるなら石油も搾り取るし人もブチ殺す。日本人もこの150年の間にかなり染まってしまいましたが…。エンドクレジットに自然の音しか使っていなかったのは先住民へのリスペクトを感じました。人間はもっと謙虚に生きるべきでしょうな。

監督自身が映画に出てくるのは賛否あると思いますが、それだけ想いが強かったってことなんでしょうね。206分もありますしw

いかんせん長すぎるということで3.9にします。これはちょっと女性がかわいそう。4時間ないとインターミッション付かないとかそういう決まりあるのか?さすがにエンドクレジット始まった瞬間、皆さんニョロニョロのように席を立っていかれました。
そう

そう