スコセッシ新作を劇場で。
Netflixをたまにしか使わないので、前作「アイリッシュマン」は観てないけど、前作同様に200分超えの長編。80歳の大御所はカットすることなく、自由に作ってるんだろうな。ただ、長尺だけど、テンポよくダルさを感じさせない、紛れもないスコセッシ作品だった。お家芸的なクライムドラマで、実話に基づいた歴史ものだが、犯罪解決ものではなく、白人男性アーネストとオーセジ族のモリーの2人を主軸に、この愚かな黒歴史に人間ドラマの側面をもたせてずっしりと描かれていて、見応えがあった。モリーとアーネストの本音と距離感の塩梅が切なく、アーネストとヘイルの信頼と欺瞞の塩梅も絶妙だった。導入部からサスペンスフルな中盤、人間の本性が見え隠れする終盤、ラストのまとめ方まで、全編面白かった。
ディカプリオはどんどん俳優としての魅力が上がっていくな。
